RECORD NO.051 · 20世紀の世界
夜光文字盤塗装工
Radium dial painter
◆絶滅〜1930s米⑤ 制度・法律⑥ 医学・科学の更新
要約
暗闇で光る時計の文字盤を、ラジウム塗料で描いた若い女性たち。筆先を舐めて被曝した悲劇が、労働者保護法を生んだ。
しごとの中身
夜光塗料を細筆にとり、時計や計器の文字盤に数字を描く。細い線を引くため、工場は「筆先を舌でなめて整える(リップ・ポインティング)」よう指導した。塗料に含まれるラジウムが放射性物質だと、彼女たちは知らされていなかった。作業場では塗料で爪や歯を光らせて遊ぶ者もいた。
道具
ラジウム塗料細筆(知らされなかった)放射線暗室
きえたわけ
1917〜—軍需・時計産業で夜光文字盤の需要が高まる
1920s—「ラジウム・ガールズ」が顎の壊死や貧血で次々倒れる
1930s〜—訴訟と世論を受け、安全規制と作業改善が進む
被害者たちが起こした裁判は、企業に労働者の健康への責任を問う道を開いた。彼女たちの犠牲が、現代の労働安全基準の礎になった。
豆ちしき
「ラジウム・ガールズ」の遺体は今も微弱な放射線を発しており、研究者が被曝の長期影響を調べる貴重な記録になっている。彼女たちは死後も、労働安全のためのデータを提供しつづけている。
この仕事の系譜
夜光文字盤塗装工 → 労働安全法制



