RECORD NO.062 · 江戸の日本
侍(武士)
Samurai
◆絶滅〜1876日本⑤ 制度・法律
要約
支配身分として日本を数百年統治した戦士階級。明治の一連の改革で、身分ごと制度的に廃止された。世界史でも稀な「階級全体の失業」である。
しごとの中身
平時は藩の行政・警備・儀礼を担う officials、有事は戦闘要員。刀を差すことが身分の証であり、俸禄(米)で暮らした。読み書き・武芸・礼法を修め、藩という組織に仕える——実態は世襲の武装公務員に近かった。
道具
大小の刀家禄(米)藩への忠義武芸と教養
きえたわけ
1871—廃藩置県で藩という雇用主が消える
1873〜76—徴兵令で軍事の独占が崩れ、秩禄処分で俸禄が打ち切られる
1876—廃刀令で帯刀が禁じられ、身分の象徴が失われる
戦に負けたのではなく、制度に解雇された。士族の多くは官吏・軍人・警察官・教師へ転じ、その教養と規律が近代国家の骨格になった。
豆ちしき
職を失った士族の授産事業から、意外な近代企業が生まれた。士族の子弟の起業や、開墾・製茶・牧場経営への転身は各地に記録が残る。消えた階級は、次の時代の担い手に姿を変えた。
この仕事の系譜
侍(武士) → 官吏・軍人・警察官



