RECORD NO.068 · 江戸の日本
火消し
Hikeshi
◇変質〜明治日本⑤ 制度・法律
要約
江戸の華、破壊消火を担った町火消し。組織ごと近代消防へ制度転換し、その心意気は消防士に受け継がれた。
しごとの中身
火事の際、燃え広がる前に風下の家を鳶口で壊して延焼を食い止める「破壊消火」が主戦法。水では消せない木造密集地の火を、火の通り道を断つことで抑えた。組ごとに纏を掲げて先陣を競い、屋根の上で纏を振る纏持ちは花形だった。鳶職を本業とする者が多かった。
道具
鳶口纏梯子度胸と身軽さ
きえたわけ
明治—消防組が制度化され、近代的な組織へ再編される
20c—ポンプによる放水消火が破壊消火を置きかえる
以後—常備消防・消防士として制度に編入される
消したい対象は変わらないのに、消し方が「壊す」から「水をかける」へ変わった。職業は消えず、組織と技術が近代化した変質型である。
豆ちしき
火消しの象徴だった纏は、いまも消防団や出初め式で振られている。江戸の火消しの意気は、儀礼と伝統芸として現代の消防文化の中に生きている。
この仕事の系譜
火消し → 消防士



