RECORD NO.011 · 前近代の世界
私掠船員
Privateer
◆絶滅〜1856欧・米⑤ 制度・法律
要約
国家から「敵国の船を襲ってよい」という免許状をもらった、合法の海賊。国際条約一本で違法になった。
しごとの中身
戦時に政府から私掠免許状を受け、敵国の商船を襲撃・拿捕する。奪った船と積荷は法廷の審査を経て売却され、乗組員に分配された。国は海軍力を安上がりに補強でき、船主と船員は一攫千金を狙える——戦争の民間委託ビジネスだった。
道具
私掠免許状武装商船拿捕した船の目録分配の取り決め
きえたわけ
16〜18c—各国が私掠を海軍戦略として活用する
1856—パリ宣言で主要国が私掠の廃止に合意する
以後—国家の暴力は正規海軍に一本化される
戦闘力が落ちたのではなく、ルールが変わって職業ごと違法化された。「制度による消滅」のもっとも鮮やかな例である。
豆ちしき
エリザベス朝イングランドの英雄フランシス・ドレークは、スペインから見ればただの海賊、イングランドから見れば私掠の功労者として女王に叙任された騎士だった。合法と違法の境界線は、旗の色で決まった。
この仕事の系譜
私掠船員 → 海軍



