RECORD NO.013 · 前近代の世界
居眠り起こし係
Sluggard-waker
◆絶滅〜19c英教会④ 生活様式・インフラ
要約
教会の説教中に眠りこける信徒を、長い棒でつついて起こして回る公認の係。目覚まし屋の教会版である。
しごとの中身
日曜礼拝のあいだ、長い棒を手に会衆席を見回る。船をこぐ者を見つけると、棒の先でつついたり、こつんと叩いたりして起こす。退屈な長時間の説教と、週にいちどの休息日が重なる場所では、眠気こそ最大の敵だった。
道具
先端に飾りのついた長い棒見回りの目音を立てない足どり
きえたわけ
18〜19c—礼拝の形式が変わり、説教も短くなっていく
19c—会衆の自己管理にゆだねられ、係が置かれなくなる
以後—眠気との戦いは個人の責任になった
制度がゆるみ、役職ごと静かに消えた。だれにも惜しまれない消滅だが、記録には残った。
豆ちしき
棒の先端は使い分けられ、男性を起こす側は硬いこぶ、女性側には羽やキツネの尾がついたものがあったと伝わる。※起こし方にまで礼節があった。
この仕事の系譜



