RECORD NO.021 · 産業革命の世界
煙突掃除少年
Climbing boy
◆絶滅〜1875英⑤ 制度・法律
要約
狭い煙突の内部に、体の小さな子どもを登らせて煤を落とさせた。倫理が立法を動かし、段階的に禁止された職業である。
しごとの中身
親方に徒弟として買われた4〜10歳ほどの少年が、煖炉から煙突内部へ素肌で登り、ブラシと肘と膝で煤をかき落とす。皮膚は擦り切れ、肺は煤にやられ、煙突内で動けなくなる事故も絶えなかった。体が大きくなると「使えなく」なる、成長が解雇理由になる仕事だった。
道具
小さな体手ブラシ擦り切れた肘と膝親方への年季
きえたわけ
18c末〜—実態を告発する運動と、機械式ブラシの発明が進む
1875—死亡事故を機に英国で登煙掃除が実質禁止となる※
以後—掃除は道具の仕事になり、少年は学校へ
技術的にはとっくに代替可能だった。安い子どもを使いつづけたのは経済の惰性で、それを止めたのは法律だった。
豆ちしき
英国の結婚式には「煙突掃除人に会うと縁起がいい」という風習が今も残り、式に掃除人(の扮装)を呼ぶことがある。過酷な職業の記憶が、幸運のシンボルにだけ姿を変えて生きている。
この仕事の系譜
煙突掃除少年 → 児童労働規制+掃除器具



