RECORD NO.025 · 産業革命の世界
ネズミ捕り師
Rat catcher
◇変質〜20c欧⑥ 医学・科学の更新
要約
都市がネズミであふれていた時代、素手とフェレットと犬でネズミを狩る専門職がいた。職能は現代の駆除業に引き継がれている。
しごとの中身
穀物倉庫や酒場、下水まわりの依頼を受け、フェレットを巣穴に放ち、飛び出すネズミをテリア犬と手づかみで仕留める。毒も罠も使うが、腕の見せどころは生け捕り。捕まえたネズミは闘鼠賭博の興行主に売れたからである。
ネズミの習性を熟知した、都市生態系のプロだった。
道具
フェレットテリア犬素手と籠ネズミの通り道を読む目
きえたわけ
19c末—公衆衛生行政が駆除を制度化しはじめる
20c—化学殺鼠剤と専門業者が個人稼業を置きかえる
現在—ペストコントロール業として職能は存続
消えたのは「素手の狩人」というスタイルで、需要そのものは一度も消えていない。都市がある限りネズミはいる。
豆ちしき
ヴィクトリア女王お抱えを自称した名物ネズミ捕り師ジャック・ブラックは、捕まえた珍しい毛色のネズミを繁殖させて淑女たちにペットとして売った。現代のペットのファンシーラットの起源のひとつは、駆除業者の副業である。※
この仕事の系譜
ネズミ捕り師 → 害虫駆除業者



