RECORD NO.028 · 産業革命の世界
下水拾い
Tosher
◆絶滅〜19c英④ 生活様式・インフラ⑤ 制度・法律
要約
ロンドンの下水道にもぐり、流れてきた硬貨や金属を探した地下の稼業。危険なぶん実入りは良く、貧民街では羨望の職だった。
しごとの中身
ランタンと長い棒を持って下水道に入り、泥をさらって硬貨・スプーン・金属くずを探す。ガス、崩落、増水、ネズミの群れ——危険だらけだが、当たれば日雇いの数倍を稼げた。縄張りと経験則が命綱で、親から子へ技術が受け継がれる家業でもあった。
道具
ランタン探り棒前掛けの大ポケット下水道の地図(頭の中)
きえたわけ
1840s〜—無許可の立ち入りが禁止され、取り締まりが強まる
19c後半—下水道の近代化・密閉化で物理的に入れなくなる
以後—地下の拾得経済は消滅する
インフラの近代化は、インフラの隙間で生きていた職業ごと閉じた。密閉された配管の中に、もう落とし物の経済はない。
豆ちしき
トッシャーたちは下水道の主ともいえる存在で、当時の記者ヘンリー・メイヒューの貧民調査に詳細な証言が残る。ロンドンの地下経済は、ジャーナリズムによって記録されたおかげで消滅後も読める。※
この仕事の系譜
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