RECORD NO.030 · 産業革命の世界
辻馬車御者
Coachman / Cabman
◇変質〜20c初欧・米① 電化・機械化
要約
流しの馬車で客を運んだ、タクシー運転手の直接の祖先。「キャブ」という言葉ごと、馬から自動車へ乗り換えた。
しごとの中身
辻(街角)で客待ちし、行き先を聞いて馬車を走らせる。都市の抜け道と料金相場を頭に叩きこみ、雨の日は書き入れどき。馬の世話と機嫌が仕事の半分で、御者の腕は馬の扱いで決まった。ロンドンでもパリでも東京(円タク以前の馬車)でも、都市の足はこの職業だった。
道具
馬と馬車鞭都市の地理客と馬を見る目
きえたわけ
1900s—ガソリン自動車のタクシーが登場する
1910s〜—都市の馬車が急速に自動車へ置きかわる
以後—御者の多くが運転手に転職する
乗り物は替わったが、「街角で客を拾って運ぶ」という仕事の骨格はそのまま。職業の中身ではなく動力だけが死んだ。
豆ちしき
「キャブ(cab)」は馬車の型式カブリオレの略で、ロンドンのタクシーの法的な正式名はいまも「ハックニー・キャリッジ(辻馬車)」。書類の上では、御者の時代がまだ終わっていない。
この仕事の系譜



