消滅職業図鑑
← 索引にもどるNO.035 糸くず掃除係
NO.035◆絶滅 〜19c
糸くず掃除係

糸くず掃除係

Mule scavenger

「きかいのしたは、ぼくのばしょ」

RECORD NO.035 · 産業革命の世界

糸くず掃除係

Mule scavenger

◆絶滅〜19c英⑤ 制度・法律① 電化・機械化

要約

稼働中の紡績機の下に潜りこみ、糸くずと綿ぼこりを掃除した子どもたち。体が小さいことが採用条件だった。

しごとの中身

巨大な紡績機(ミュール)は往復運動をつづけながら床に糸くずを落とす。機械を止めると生産が落ちるため、動いたままの機械の下に8〜13歳ほどの子どもが潜り、台車が戻ってくる前に掃き集めて這い出た。タイミングを誤れば挟まれる、時間との競争だった。

道具

小さな体ブラシ機械の動きを読む反射神経裸足

きえたわけ

  • 1833〜—英国の工場法が児童労働の規制をはじめる

  • 19c後半—規制強化と機械の改良で「潜る掃除」が不要になる

  • 以後—子どもは工場から学校へ移される

技術の進歩ではなく、社会の倫理が先に職業を止めた。「機械を止める費用より子どもが安い」という計算式を、法律が禁止した。

豆ちしき

当時の工場調査委員会には、子どもたち自身の証言が記録として残っている。声の小さい者の労働が消えるには、まず声が公文書に載る必要があった。

この仕事の系譜

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