RECORD NO.037 · 産業革命の世界
マッチ製造女工
Match girl
◆絶滅〜19c英⑤ 制度・法律⑥ 医学・科学の更新
要約
黄燐マッチの工場で働いた女性と少女たち。あごの骨が腐る職業病と、歴史に残るストライキで知られる。
しごとの中身
黄燐(白燐)を頭薬にしたマッチの製造ライン。長時間労働と低賃金に加え、燐の蒸気を吸いつづけることで、あごの骨が壊死する「燐性顎疽(フォッシー・ジョー)」に冒される者が続出した。安全な赤燐マッチは既にあったが、黄燐のほうが安かった。
道具
黄燐の頭薬マッチの軸木箱詰めの速い手換気のない作業場
きえたわけ
1888—ロンドンのマッチ工場で女工たちがストライキを起こし勝利する
1900s—国際条約と各国法で黄燐マッチが禁止されていく
以後—安全マッチの工業生産に切りかわる
「安いから」の一言で使われつづけた毒を、当事者の声と立法が止めた。労働運動史の転換点となったストライキである。
豆ちしき
1888年のストライキを担ったのは、社会的に最も弱いとされた十代の女工たち。もっとも声の小さい労働者が起こした声が、もっとも大きく歴史に残った。
この仕事の系譜
マッチ製造女工 → 安全マッチの工業生産



