RECORD NO.036 · 産業革命の世界
選炭少年
Breaker boy
◆絶滅〜1920年代米⑤ 制度・法律① 電化・機械化
要約
炭鉱の選炭場で、流れてくる石炭から石を素手で選り分けた少年労働者。一枚の写真群が、この職業を終わらせた。
しごとの中身
急斜面の選炭機(ブレーカー)にまたがり、足元を流れ落ちる石炭からスレートや石を手で拾い出す。粉じんで真っ黒になり、指は「赤い爪」と呼ばれるほど擦り切れた。10歳前後で入り、成長すると坑内へ——炭鉱人生の入り口だった。
道具
素手前かがみの姿勢粉じんの中の視力監督の鞭
きえたわけ
1900s〜—写真家ルイス・ハインが実態を撮影し全米に公開する
1910s〜—世論の変化で州の児童労働法が強化される
1920s—機械選炭の普及もあり、少年の姿が選炭場から消える
統計でも演説でもなく、写真が世論を動かした。メディアが職業を消した初期の例として、労働史に刻まれている。
豆ちしき
ハインは工場に「保険調査員」などと身分を偽って潜入し撮影した。撮る側も命がけの記録だったからこそ、写真は法律より強かった。※
この仕事の系譜
選炭少年 → 選炭機械



