RECORD NO.049 · 20世紀の世界
灯台守
Lighthouse keeper
◆絶滅〜2006世界・日本① 電化・機械化② 通信・デジタル化
要約
岬や離島の灯台に住み込み、夜通し灯を守った番人。日本では2006年に最後の有人灯台が無人化され、「命日」が特定できる職業になった。
しごとの中身
日没とともに灯をともし、夜明けに消す。レンズを回す錘(おもり)の仕掛けを定期的に巻き上げ、レンズを磨き、油を注ぎ、霧の夜には霧笛を鳴らす。天候を記録し、通る船を見守る。灯が一晩消えれば船が沈むかもしれない——その一点だけのために、家族ごと岬に住んだ。
補給船が来るのは数週間に一度。子どもは灯台から学校へ通うか、通えない離島では親が教えた。仕事と暮らしの境目がない職業だった。
道具
灯器と油回転レンズと錘の仕掛け霧笛気象観測の記録簿
きえたわけ
1960s〜—電化と自動点滅装置で「人が灯をともす」必要が減る
20c後半—遠隔監視の普及で各地の灯台が順次無人化される
2006—長崎・女島灯台の無人化で、日本の有人灯台がゼロになる※
自動化は少しずつ進み、最後の一つが消えた日が記録に残った。多くの職業は気づいたら消えているが、この職業には日付がある。
豆ちしき
灯台守の夫婦を描いた映画『喜びも悲しみも幾歳月』(1957)は、全国の灯台を転々とする一家の物語で大ヒットした。日本人の灯台守のイメージは、消える半世紀も前に、すでに一本の映画の中に保存されていた。
この仕事の系譜
灯台守 → 自動化・遠隔監視



