RECORD NO.078 · 江戸の日本
大道講釈師
Street storyteller
◇変質〜明治日本⑦ メディア・娯楽の交代
要約
路上で軍記物や講談を語り、投げ銭を得た語りの芸人。屋内の「講談」として芸能化し、伝統芸能として存続している。
しごとの中身
街頭や広場に立ち、釈台を叩きながら『太平記』などの軍記物や英雄譚を語る。抑揚と間、張り扇の音で聴衆を物語に引きこみ、いいところで切って投げ銭を促す。無料で人を集め、話芸で財布を開かせる、路上のライブパフォーマンスだった。
道具
釈台と張り扇語りの話芸軍記物の記憶投げ銭を引き出す間
きえたわけ
明治—寄席という常設の演芸場が整う
20c—ラジオ・テレビが娯楽の中心になる
以後—路上から屋内の「講談」へ、伝統芸能として存続
野天の投げ銭稼業は、木戸銭を取る寄席と電波の娯楽に場を譲った。だが語りの芸そのものは死なず、講談師として今日まで受け継がれている。
豆ちしき
近年、講談は若手の登場で再注目され、寄席や配信で新たな聴衆を得ている。路上から始まった語りの芸が、一周まわって配信という「新しい路上」に戻ってきたともいえる。
この仕事の系譜
大道講釈師 → 講談師(伝統芸能化)



