RECORD NO.092 · 明治〜昭和の日本
杣(そま)
Woodcutter
◇変質〜昭和日本① 電化・機械化
要約
斧と鋸だけで山の巨木を伐り倒した山の民。チェーンソーと高性能林業機械が、その技を過去にした。
しごとの中身
山に入り、木の傾き、風、地形を読んで倒す方向を決め、斧で受け口を作り、鋸で追い口を挽く。一本を倒すのに数時間、判断を誤れば命がない。山中で寝泊まりする集団生活も長く、独自の作法と言葉を持つ職能集団でもあった。
道具
斧と大鋸楔木の癖を読む目山言葉
きえたわけ
1950s〜—チェーンソーが普及し、伐採速度が跳ね上がる
20c後半—高性能林業機械が伐倒から搬出までを機械化する
以後—手道具の技能は一部の現場と文化財修復に残る
道具の進化が、身体で覚えた技を不要にした。ただし木を読む目は機械では代替できず、その部分だけは今も林業家に受け継がれている。
豆ちしき
杣たちは山を神聖なものとして扱い、伐採前に山の神への儀礼を行った。木を倒すという行為に敬意を伴わせる作法は、命がけの仕事が生んだ知恵でもある。
この仕事の系譜
杣(そま) → チェーンソー・高性能林業機械



