RECORD NO.098 · 明治〜昭和の日本
洗い張り屋
Kimono washer
◇変質〜昭和日本④ 生活様式・インフラ
要約
着物を糸を解いて一枚の布に戻し、洗って板に張って乾かし、また縫い直す。和装文化と運命を共にした職人である。
しごとの中身
着物をほどいて反物の状態に戻し、水で洗い、糊をつけて伸子(しんし)や板に張って乾かす。生地の風合いを損なわず、寸法を戻すのが腕。乾いたらまた縫い直して着物にする。着物を一生ものとして着続けるために不可欠な、和装のメンテナンス業だった。
道具
伸子と張り板糊解きの技術生地を見る目
きえたわけ
20c—洋装が日常着として広がる
戦後—化学繊維とクリーニング店が衣類の手入れを変える
以後—着物専門の悉皆屋として少数が存続
着るものが変われば、手入れの仕事も変わる。着物を毎年ほどいて洗うという生活が消えた時点で、この職業の土台がなくなった。
豆ちしき
洗い張りは、着物を「ほどいて洗って縫い直す」ことで一枚の布を何十年も使う仕組みの要だった。江戸から続く究極のサステナブル衣文化は、専門職の存在によって支えられていた。
この仕事の系譜
洗い張り屋 → クリーニング店(着物専門で少数存続)



