RECORD NO.097 · 明治〜昭和の日本
タイピスト
Typist
◆絶滅〜平成日本② 通信・デジタル化
要約
タイプライターで文書を清書した専門職。花形の技能職から、全人類の基礎スキルへ——国勢調査の分類からも削除された。
しごとの中身
手書き原稿を、タイプライターで正確に清書する。和文タイプライターは膨大な活字盤から一字ずつ拾う職人技で、英文タイピストは速度と正確さを競った。ミスは修正が効かず、一枚を打ち直す。企業の文書はすべてタイピストの手を通り、専用のタイプ室があった。
道具
タイプライターカーボン紙活字盤の記憶正確な指
きえたわけ
1980s—ワープロ専用機が普及する
1990s—パソコンが一人一台になり、誰もが自分で打つ時代へ
平成—国勢調査の職業分類から「ワードプロセッサ操作員」が削除される
打つ人が専門職から全員になった。書記と同じく、消えたのではなく全人類に配られた職業である。
豆ちしき
和文タイプライターは2000字を超える活字盤から一字ずつ拾うため、熟練者でも一分数十字。それでも手書きより「美しく正式」とされ、公文書はタイプで打たれた。
この仕事の系譜



