RECORD NO.104 · 明治〜昭和の日本
羅宇屋
Rao pipe repairer
◆絶滅〜昭和日本④ 生活様式・インフラ
要約
キセルの竹管(羅宇)を掃除・交換した職人。商品そのものの消滅と心中した。
しごとの中身
リヤカーや屋台に小さな蒸気釜を積み、街を流す。ヤニで詰まったキセルの竹管に蒸気を通して掃除し、傷んだ管は新しい竹に差し替える。「羅宇屋〜」の声と、蒸気の「シュー」という音が営業の合図だった。キセルは一生使う道具で、羅宇屋がその寿命を延ばした。
道具
蒸気釜替えの羅宇竹掃除の針金リヤカー
きえたわけ
大正〜昭和—紙巻たばこが普及する
戦後—キセル喫煙が急速に廃れる
以後—羅宇屋の需要ごと消滅
道具のメンテナンス業は、道具本体の運命に完全に従属する。キセルが消えれば羅宇屋も消える——選択の余地がない消滅だった。
豆ちしき
羅宇屋は蒸気の音で自分の到来を知らせた。売り声を出さずに音だけで営業する商売は、都市の音風景の中で独特の存在感を持っていた。
この仕事の系譜
羅宇屋 → 紙巻たばこ→電子たばこ



