RECORD NO.117 · 明治〜昭和の日本
屑屋
Waste collector
◇変質〜昭和日本④ 生活様式・インフラ
要約
竹かご一つで都市の資源循環を回した回収業。理念だけが、SDGsとして帰ってきた。
しごとの中身
「くずーい、おはらいもの〜」の声で路地を回り、古紙、ぼろ布、金属くず、瓶などを買い取る。集めたものは問屋に売り、原料として再生される。ゴミではなく資源を買う商売で、都市の物質循環の末端を個人が担っていた。相場の知識と目利きが商売の腕だった。
道具
竹かご・大八車秤相場の知識売り声
きえたわけ
1960s〜—大量生産・大量消費で資源価値が相対的に下がる
20c後半—自治体の分別回収が制度化される
以後—個人の買取業から、行政とリサイクル産業へ
「ゴミを買う人」が消えて「ゴミを捨てる制度」ができた。そしていま、資源を循環させる思想がSDGsの名で再登場している——屑屋は思想として復活した。
豆ちしき
江戸から昭和まで、日本の都市は徹底したリサイクル社会だった。紙屑買い、灰買い、古着屋——ほとんどの物に買い手がついた。循環型社会は、新しい理想ではなく、かつての標準である。
この仕事の系譜
屑屋 → 廃品回収→リサイクル産業



