消滅職業図鑑
← 索引にもどるNO.044 植字工・文選工
NO.044◆絶滅 〜20c
植字工・文選工

植字工・文選工

Compositor

「一文字ずつ、ひろうんだ」

RECORD NO.044 · 産業革命の世界

植字工・文選工

Compositor

◆絶滅〜20c世界・日本② 通信・デジタル化

要約

活字を一本ずつ拾い、鏡文字の行に組んで版をつくった印刷の中核職。グーテンベルク以来500年つづいた仕事の終わりである。

しごとの中身

壁一面の活字棚から、原稿どおりに活字を一本ずつ拾って組みステッキに並べる。文字はすべて左右逆の鏡像で、上下逆さの状態で読みながら組む。日本語の文選工は数千種の漢字の棚位置を体で覚えた。速さと正確さがそのまま職人の格だった。

道具

活字棚組みステッキ鏡文字を読む目数千字の棚の記憶

きえたわけ

  • 1950s〜—写真植字が金属活字を置きかえはじめる

  • 1980s—DTPの登場で組版がパソコン作業になる

  • 1990s—新聞・出版から活字組版がほぼ姿を消す

500年もった技術としては、終わりは一瞬だった。鉛の重さごと、印刷所から活字が消えた。

豆ちしき

英語の慣用句「mind your p's and q's(言動に気をつけろ)」は、鏡文字のpとqを植字工が混同しやすかったことに由来するという説がある(諸説あり)。職業病が、ことわざとして生き残った。

この仕事の系譜

写本彩飾師→植字工・文選工→ライノタイプ工→DTP・デジタル印刷

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