RECORD NO.066 · 江戸の日本
瓦版売り
Kawaraban seller
◆絶滅〜江戸期日本⑦ メディア・娯楽の交代
要約
事件や災害を刷った刷り物を、街頭で読み上げながら売り歩いた江戸のニュース屋。日本のジャーナリズムの祖である。
しごとの中身
火事、心中、仇討ち、地震——世間を騒がせる出来事を粘土板や木版で急ぎ刷り、二人一組で街頭に立つ。一人が調子よく読み上げ、もう一人が売る「読み売り」のスタイルで人だかりを作った。速報性と扇情性が売り上げを左右した、瞬発力のメディアだった。
道具
木版の刷り物読み上げの話芸二人一組の呼吸ネタの目利き
きえたわけ
幕末〜明治—活版印刷の新聞が創刊される
1870s〜—定期刊行の新聞が速報と網羅性で瓦版を凌駕する
以後—街頭の読み売りは新聞に吸収される
不定期の一枚刷りは、毎日届く新聞に敵わなかった。だが「衝撃的な見出しで人を集める」感覚は、その後のメディアにしっかり受け継がれた。
豆ちしき
瓦版はしばしば幕府非公認の非合法出版で、取り締まりを逃れるため作者や版元を隠して売られた。日本のスクープ報道は、その出発点からお上との緊張関係の中にあった。
この仕事の系譜



